ミスタープロ野球、永遠なり

本日午前の診療中、患者さんから「ミスタープロ野球」長嶋茂雄さんの訃報を知らされました。
その方は長嶋さんより2歳年下で、なんと立教大学時代のプレーを街頭テレビでご覧になったそうです。羨ましい限りです。
私はまだこの世に影も形もなかった頃ですが、選手・長嶋茂雄をリアルタイムで知る“最後の世代”かもしれません。
子供の頃、野球好きの友人たちが背負っていたのは、みんな「3番」。
もちろん、ミスターの背番号です。
中でも友人の“茂雄ちゃん”は「俺こそ3番をつける資格がある!」と豪語していました(笑)。
そんな中、みんなと同じが嫌だった私は、あえて柳田選手の「36番」を背負いました。
…でも、ホントは3番にしたかったんです。本当はね。
昭和49年の秋、長嶋選手は現役を引退されました。私が小学5年のときです。
対中日ダブルヘッダー、最後の打席はショートゴロ。
そして夕暮れの後楽園球場で始まった引退セレモニー。
台所の14型ブラウン管テレビの前に、モノラルのカセットテープレコーダーを置いて録音しました。
あの有名なスピーチ――「巨人軍は永久に不滅です」――を、何度も何度も聞き返したものです。
その後、ミスターは巨人の監督に就任。
でも6年後に解任されたとき、私は長年の巨人ファンをやめました。
晩年は少し痛々しい姿もありましたが、あれほど「絵になる」野球人はいません。
まさに“ミスタープロ野球”そのものでした。
「勝つ!勝つ!勝つ〜〜!」
晩年、巨人軍の後輩たちを鼓舞するために使ったこのセリフ。
私は最近作ったオーダーグローブの内側に、この言葉を刺繍しました。
一生の家宝です。
長嶋茂雄さん、心よりご冥福をお祈りいたします。
そして――ミスタープロ野球、永遠なれ。
2025年06月03日 21:30